意匠HOME意匠登録で類似品(模倣品・海賊版対策)を阻止〜工業デザインの意匠登録

意匠登録で類似品を阻止!〜工業デザインの意匠登録

意匠登録で製品(工業デザイン)を法的に保護!

 意匠登録される意匠は、工業デザイン(インダストリアルデザイン)ということでができます。ところが、一般には、「意匠」の英語訳が「DESIGN(デザイン)」ですね。 「デザイン」というコトバのイメージから、意匠を出願できるのは、服やバッグ、家具、自動車のボディなどのように、見栄えによって売上げが大きく左右されるような特定の業種に限られる、と誤解されていないでしょうか。
  実は、意匠登録できるネタは、およそほとんどの業種に存在します。例えば、あまり見栄えを問われないと思われるような工具関係、機械関係などのプロダクトデザインや、ペットボトルなどのパッケージデザイン、こんなものが意匠になるの?と思われるような食品関係などのデザインでも、意匠登録されているものが多くあります。 
  下の登録例1〜4はその例で、登録例1は「架空地線」、登録例2は「レンチ」、登録例3は「有刺鉄線」、登録例4は「すし」(上から見た意匠図面)です。その他にも、端子、ねじやくぎ、糸や紐など、およそほとんどの業種に関わる物品のデザインが意匠登録の対象となっています。
 もし「自分の業種は関係ないから」と思い込んで意匠登録制度の活用に見向きもしなかったのであれば、改めて工業デザインのネタ探しをしてみると意外にたくさん意匠登録できるものが転がっているかもしれません。意匠登録によって権利を保護することは、法的に類似品を阻止し商品価値を高めるだけでなく、模倣品・海賊版対策として、事業規模の大小に起因する価格競争に巻き込まれないためにもビジネス戦略上不可欠な権利です。その製品(商品)の品質/機能/性能が良いほど意匠登録は大変重要なのです。

登録例1(登録859874-011)
登録例2(登録1216209号)
登録例3(登録第270518号)
登録例4(登録第1101854号)

意匠登録はおしゃれでなくても大丈夫

  一般的に「デザイン」と言うと、“おしゃれ”といったような形容詞が浮かぶと思います。例えば、服やバッグ、家具、自動車等のデザインは、まさにこれらの形容詞 が当てはまるものが多いと思います。このような一般的なイメージから、意匠出願できる意匠は、”おしゃれ”なものでなくてはならない、と思われてないでしょうか?
  実は、必ずしもそうではありません。意匠法が保護しようとする「意匠(工業デザイン)」は、“おしゃれ”なものでなくてもよいのです。例えば、下の登録例5をご覧下さい。これは「交通信号機灯」の工業デザインであ り、それを真正面から見た意匠図面です。また、登録例6は「手摺付足場板」の工業デザイン、登録例7は「機能性食品」の工業デザインです。これらのデザインについ てはどうでしょうか?
 意匠法が保護しようとする「意匠」は、何らかのデザイン的処理が施されていればよく、必ずしも”おしゃれ”なデザインである必要はないのです。そして、そのデザ イン処理は、見栄えについて意図的に行う場合だけでなく、機能美を求め洗練させていったら結果的にデザインができた、というものでもよいのです。そういう観点から 見ると、確かに、登録例5〜7も、洗練されたデザイン処理が施されていることは明らかですね。 意匠登録できる工業デザインに求められるものは”おしゃれ”とは限らないんですね。

登録例5(登録第1062947号)
登録例6(登録第1015493号)
登録例7(登録第1053748号)

類似品/模造品/模倣品/海賊版対策〜機能をデザインで保護

 製品の機能を特許として権利を取得しようとすると、厳しい特許要件をクリアしなければならないので、ちょっと敷居が高くて無理かな、と思われる場合があります。このように、特許としては権利化が難しそうでも、『わが社の製品(商品)は、工業デザインとして競争力があるため他人に真似されたくない!類似品/模造品/模倣品/海賊版を排除/阻止したい!』、という場合は、意匠としての権利化を考えてみてはいかがでしょうか?
 例えば、ユニバーサルデザインなどは機能とデザインとが一体不可分となっており、このような意匠権は他人の模倣を抑えるのに有意義なものとなります。パッケージデザインについていえば、それが商標的な意味をもったり手にとりやすいなど機能的な意味をもっていますから、意匠登録のネタとしては非常に面白いものです。
  意匠(デザイン)は一見して真似されたか否かが明らかであり、意匠登録しておけば模倣を発見し、類似品を抑えやすい点で有効です。一方、意匠登録していないと簡単にデザインを真似されてしまい、折角の独創的なデザインが台無しとなってしまいます。
 実際、これらの理由から工業デザイン(プロダクトデザイン・パッケージデザイン・ユニバーサルデザイン)を意匠登録している企業も少なくありません。意匠制度は このような活用法としての意義も大きいといえます。
 なお、2006年意匠法改正により、画面デザインについて意匠登録される範囲が拡大されますので、益々デザインの保護について意匠登録を考慮しなければならない時代に入ったといえます。

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